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製品詳細
(株)日本レーザー
ピエゾシステムイエナ社の光学機器〈顕微鏡検査〉(採用例1)
光学測定 ポンプ 分析機器 その他理化学関連機器 ヒーター/クーラー/チラー 光 その他 光源/照明 評価/計測機器 その他ピエゾシステムイエナ社の光学機器
〈アプリケーション例〉
このセクションでは顕微鏡関連のピエゾアプリケーションの概要と推奨システムについて記述します。応用例は、サンプルの位置決め、走査型AFM、ラマン、SNOM、電子ビーム、マイクロレンズ/マイクロ対物レンズの位置決め等です。
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【所在地】〒169-0051東京都新宿区西早稲田2-14-1
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(採用例)赤外波長での走査型近接場光学顕微鏡 | |||
(採用例)ピエゾシステムスキャナを用いたナノライフAFM システム | |||
顕微鏡アプリケーション向け製品 |
ピエゾシステムイエナ社の光学機器〈アプリケーション〉
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アプリケーション | 推奨システム |
サンプル位置決め | X軸ステージ PXシリーズ XYZ軸ステージ TRITOR シリーズ Z軸ステージ PZシリーズ ケース付きスタックアクチュエータ PAシリーズ NanoX 高速ポジショナ |
スキャニングAFM、 ラマン、 走査型近接場光顕微鏡、 電子ビーム |
XYZ軸ステージ TRITOR シリーズ XY軸ステージ PXYシリーズ フォーカスレンズポジショナ MIPOSシリーズ NanoX 高速ポジショナ |
マイクロレンズ、 マイクロ対物レンズ位置決め |
フォーカスレンズポジショナ MIPOSシリーズ |
赤外波長での走査型近接場光学顕微鏡 |
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パリCNRS / ESPCI ParisTech Institut Langevin のYannick De Wilde 博士の研究グループにより開発されたs-SNOMにはpiezosystem jena社のナノポジショニングシステム(図1)が用いられました。サンプルはピエゾ駆動XYステージPXY 100SGに設置されます。このステージはクローズドループで、移動量80μm x 80μm、この全域を分解能2nm以下で動作します。電気化学的にエッチングしたタングステンチップを石英音叉(QTF)上に接着して使用します。測定の間QTFは、ピエゾ素子の小片により機械的共振近くに励起されます。結果として生じる振動により、チップとサンプル表面は周波数 約30kHzで断続的に接触します。QTF電気信号の振幅はフィードバックされ、Nシリーズ スタック型アクチュエータ(全移動量16μm)によるチップの高さ制御に利用されます。スキャンヘッドは高開口数の反射型対物レンズの下にあります。この対物レンズはチップ先端で散乱された赤外光を、窒素冷却されたテルル化カドミウム水銀(MCT)検出器に集光します。検出器の出力シグナルをロックインアンプで計測、チップの振動周波数をリファレンスとして、チップ散乱による近接場シグナルをバックグランドから抽出します。 このs-SNOMは、動作中の半導体デバイスの赤外領域での近接場イメージングや、加熱サンプルからの赤外線熱放射のみのイメージングが可能です。図2は表面トポグラフィと、同時に記録された中赤外量子カスケードレーザー(発光波長 7.5μm)表面の近接場像です。後者はオルセーにあるパリ第11大学Institut d’Electronique Fondamentale及びCNRSのRaffaele Colombelli博士の研究グループが開発したものです。デバイスのスキャン領域は1.2μmピッチ グレーティングの上部金属電極です。この電極はレーザーが電気的に励起されると表面プラズモンと呼ばれる表面波を生じます[1,2]。トポグラフィ画像はグレーティングのストラクチャを可視化しますが、赤外の近接場イメージではレーザーキャビティ上の電磁モードの空間分布を観測できます。Institut Langevinで行われたこれらのs-SNOM観測では、新しいデバイスの開発にあたってInstitut d’Electronique Fondamentaleの研究チームが重要な役割を果たしました。最近の実験では、電気励起によるハイブリッド表面プラズモンの発生[1]、パッシブ導波路への表面プラズモン結合[2]、これらの閉込め特性の増強[3]が挙げられます。 Institut Langevinのs-SNOMセットアップの他の応用例として、近接場における赤外熱放射の研究があります [4]。このs-SNOMの新しい応用は熱放射走査型トンネル顕微鏡(TRSTM)と呼ばれ、赤外暗視カメラの近接場イメージングのようなものとみなすことができます。このセットアップでは、最高200℃まで加熱できる熱プレートに取り付けたサンプル表面の赤外熱放射を測定できます。熱励起された表面プラズモンで形成される定在モードパターンのような新しい物理現象がTRSTMで確認できます。注目すべきはこの装置が電磁波の局在状態密度を観測できるという点です [4]。図3aは装置の空間分解能を説明する例で、λ=10μmにおける2つの物質の近接場熱放射イメージングです。 近接場イメージングに加え、最近この研究グループは走査プローブとフーリエ変換赤外スペクトロメータを組合せて、赤外スペクトルを空間分解能 約100nmで測定する新しいタイプのFTIR分光法を開発しました[5]。例として図3bに、Institut Langevin 研究グループのPhD学生であるFlorian Peragutが計測した炭化ケイ素サンプルの表面の近接場スペクトルを示します。近接場分光が実現した今、彼の目標は赤外領域でのハイパースペクトルイメージング装置の開発です。原理的には、ひとつの固定位置においてだけでなく画像のあらゆるポイントでスペクトルを計測し、研究サンプルのスペクトル特性を波長より小さい空間分解能でマッピングすることになります [6]。 |
図 1: 半導体レーザーデバイスの近接場イメージングのためInstitut Langevinで開発されたs-SNOM の操作原理を示した模式図 |
図2: s-SNOMで同時に計測された画像。発振波長7.5μm 量子カスケードレーザーキャビティの1.2μmピッチ 金属グレーティングパターン表面の(a)トモグラフィイメージ、(b)近接場イメージ。近接場イメージではグレーティング表面に表面プラズモンが生成されているのが見える[1,2]。 |
図 3a: 熱放射走査型トンネル顕微鏡による画像。100 nm 厚の金被膜(右)で部分的に覆われた炭化ケイ素基板(左)。本装置の空間分解能を示す一例。 | 図 3b: 熱放射走査型トンネル顕微鏡とフーリエ変換赤外スペクトロメータによるSiCの近接場熱放射スペクトル。 |
参考文献: [1] A. Bousseksou, R. Colombelli, A. Babuty, Y. De Wilde, Y. Chassagneux, C. Sirtori, G. Patriarche, G. Beaudoin, I. Sagnes, A semiconductor laser device for the generation of surface-plasmons upon electrical injection, Opt. Express 17, 9391-9400 (2009) [2] A. Babuty, A. Bousseksou, J.-P. Tetienne, I. Moldovan Doyen, C. Sirtori, G. Beaudoin, I. Sagnes, Y. De Wilde, R. Colombelli, Semiconductor Surface Plasmon Sources, Phys. Rev. Lett. 104, 226806 (2010) [3] A. Bousseksou, A. Babuty, J.-P. Tetienne, R. Braive, G. Beaudoin, I. Sagnes, Y. De Wilde, R. Colombelli, Sub-Wavelength Energy Concentration with Electrically Generated Mid-Infrared Surface Plasmons, Opt. Express 20, 13738 (2012). [4] Y. De Wilde, F. Formanek, R. Carminati, B. Gralak, P.-A. Lemoine, K. Joulain, J.-P. Mulet, Y. Chen, J.-J. Greffet, Thermal Radiation Scanning Tunnelling Microscopy, Nature 444, 740-743 (2006). [5] A. Babuty, K. Joulain, P.-O. Chapuis, J.-J. Greffet, Y. De Wilde, Blackbody Spectrum Revisited in the Near Field, Phys. Rev. Lett. 110, 146103 (2013). [6] F. Peragut, J.B. Brubach, P. Roy, Y. De Wilde, Near-field imaging and spectroscopy with broadband sources, submitted (2014) |
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