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製品詳細
ナショナル電熱株式会社
カートリッジヒーター(より良く使用するためのアドバイス)【5】
ヒーター/クーラー/チラー コイル/トランス 電子/半導体材料ヒーターをより良く使用するために
ヒーターをより良く使用する為にどのような点に注意すべきかを、ヒーターの中で製造方法や使用方法が難しいカートリッジヒーターについて述べます。
【不適正な使用方法】
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【所在地】〒342-0015埼玉県吉川市中井2-11-2
【電話番号】048-981-0240 【FAX番号】048-981-0349
種類と構造 | ヒーターの寿命 | 熱の伝達 | ヒーター自身の寿命 |
クリアランス | ヒーターの配列 |
カートリッジヒーターの断線 | 不適正な使用方法 |
不適正な使用方法 |
ヒーターの断線が限られた被加熱物(金型、熱板、装置等)と場所に発生した場合、不適正な使用方法に必ず該当します。 |
● | ワット密度(W/cm2ヒーターの表面積当りのW数)が高い | |
一番多い断線の原因で、ワット密度が高いと熱量の供給過多により、被加熱物の過少吸収を招いて発生した熱がヒーターにもどる、バックファイヤー現象(オーバーヒート)を引きおこし、赤熱状態になります。 ワット密度が10W/cm2を超えると断線の発生率はなお、高くなります。 また、ヒーターと挿入穴のクリアランスが適正に確保されていても、ワット密度が高いと赤熱をおこすため、注意が必要です。 |
● | ヒーターの間の距離が広すぎるまたは、狭すぎる | |
ヒーター間の距離や配置は寿命に影響を与えます。ヒーターから発生した熱は、速やかに伝導させることが重要で、温度勾配(距離)が狭すぎると、熱はヒーターに逆送されてオーバーヒートによる断線が起こります。 逆に温度勾配(距離)が広すぎると、ヒーターは絶えず100%のワークを強要され、オーバーワークが持続されます。 ヒーターから被加熱物の表面までの距離HLSやヒーター間の距離L及びHLは以下のような適正距離が必要です。(詳しくは「ヒーターの配列」の図-2、図-3を参照してください) HLS≧1.5D 1.5D以下になると温度勾配が少なく、また熱の流れも少ないため、発生した熱は被加熱物の表面から高い熱が放出されます。熱効率も悪く、ヒーターは空焼きに近い状態を保ち、オーバーヒートで断線します。 L=3~4D HL=3D Lは3D、多くとも4D以下とします。また、HLは3Dです。 3Dとは、ヒーター間にヒーター2本分の距離を確保することです。3D以下になるとヒーター間の温度が合わせ熱で上昇する現象が起こり、ワット密度が高いとさらに温度が上昇するため、オーバーヒートをおこし易くなります。 Lが4D以上になると、オーバーワークとなり寿命に影響します。そして、5Dを超えるとよりその影響は増し、寿命は短くなります。 複数のヒーターを使用する場合は、鉄則としてヒーターの間隔は、等間隔にしなければ熱の均一化はなりにくいと言えます。不等間隔のヒーターの配置は、熱の流れが一定せず、僅かな環境の変化や操作で熱の流れが変り、ヒーターに負担がかかります。 近年解明された断線に、ヒーター表面が黄土色くらいの焼色(350℃前後)であるのに、断線に至る現象があります。これを低温断線(Low-temperature complete failure)と称します。低温断線は、使用温度が低い、ワット密度が高い、ヒーター間の距離が広い、クリアランスが多い、ヒーターとセンサーの距離が広い時などの複合条件で発生します。 |
● | ヒーターとセンサーの距離が広すぎる | |
ヒーター間の距離・ヒーターとセンサーの距離が広すぎると、使用温度に達するまでフルパワーの状態が持続され、オーバーワークとなって断線に至ります。 ヒーターとセンサーの適正距離は2D~3Dです。3Dを超えるヒーターは、オーバーワークになります。 |
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● | ヒーターと挿入穴のクリアランスが多い | |
クリアランスの多少でヒーターの寿命は左右されます。(ワット密度や使用温度が高い場合はヒーターの外径交差はh7、挿入穴の交差はH7としてください。)クリアランスについての注意点や数値は「クリアランス」に記載されていますので参照してください。 断線が複数本発生した場合、限られた被加熱物と場所に集中する傾向があり、ヒーターの配置・配列、センサーの位置、ワット密度、使用温度、被加熱物の材質、ワット数等、複数の原因が関わっています。 設計した時の70~80%の稼動がベストです。ワット密度が10W/cm2を超えたら再考しなければなりません。 |
以上参考にしてください。 |
◆ナショナル電熱製品ラインナップ |
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