製品詳細
日本接着剤工業会「接着技術学校テキスト 第一巻」の記載によると『接着剤の歴史は非常に古く、中国では紀元前4,000年、エジプトでは紀元前3,000年ごろ、すでに接着が行われていた。水がめ、土器、家具、美術工芸品にアスファルトや獣、魚のにかわ、牛乳の凝固物が接着剤として使用されていた』とあります。 接着剤の工業利用は明治末期に合板が作られるようになってからで第2次大戦中に合板用の各種合成接着剤が開発され、従来の天然系接着剤の欠点『接着強さ』『耐熱性』『耐久性』などが向上したことで様々な工業製品に接着剤が使われるようになりました。 |
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接着剤の長所と短所 |
主な長所 |
① 異種材料の接着が可能 ② 単位面積当たりの接着強さはリベット、釘打ちなどに劣らない ③ (接着接合は)仕上がりが綺麗 |
主な短所 |
① 接着作業にある程度の熟練を要する ② 表面の状態により接着強さが異なり、圧締、乾燥時間、加熱の状態などにより接着強さが一定でない |
接着とは、「接着剤を媒介とし、化学的もしくは物理的な力またはその両者によって2つの面が結合した状態」 接着剤がその効果を発揮するためには下記の3要件が必要 ① 流動する物質であること ② 被着材表面における“ぬれ”がよいこと ③ 固化すること |
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※「ぬれ」について 接着のためには、液体はつぶにならず、個体表面で広がらなければなりません。この広がる現象を『ぬれ』と呼びます。 |
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清浄なガラスとポリエチレンに水をたらして傾ける。 水はガラスの上ではぬれ広がっていくがポリエチレンは丸いつぶのまま転がっていく。 これはぬらす方の物質(水)とぬらされる方の物質(ガラス、ポリエチレン)との間のなじみの良し悪しから生じる。(水とガラスの方がなじみが良い) |
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化学結合説 |
接着は被着材との間の化学結合によって起こる |
静電気説 |
接着は接着剤と接着される物質との間に働く静電引力によって生じる |
相互拡散説 |
接着剤が界面をこえて被着材の表面内に拡散することによって生じる |
機械的接着説 |
接着剤が被着材表面の割れ目や空隙の中に流入し、そこで固化することにより、いかりをおろしたようになる機械的投錨(とうびょう)が起こって接着する |
上記のように接着の理由について物質化学上でさまざまな説があり、いまだ解明されていない部分が多くあります。 |
〈出典〉 『接着技術学校テキスト 第一巻、日本接着剤工業会』 |
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室町ケミカルでは接着管理士の資格を持った営業スタッフが適切な接着剤選定のご提案を行います。お気軽にお問い合わせください。 |
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